◇◇ ウィメンズネット青森20周年記念 パネルディスカッション開催報告 ◇◇

<令和4年度カダールフェスタ参加企画として開催>

テーマ:「今、あらためてDVについて考えよう! DVの現状とこれからの支援のあり方」

 

開催日時    : 2023 年1月22日(土) 10:00~12:00

 

開催場所    :  カダール研修室

 

パネリスト:ウィメンズネット青森理事長 佐藤恵子

                    パープルリボンまゆら(加害者更生支援)代表 田仲昌子

          青森市市民部人権男女共同参画課職員 工藤真弓

      ウィメンズネット青森理事 森昭美

 

プログラム:理事長あいさつ   

                ウィメンズネット青森のあゆみ(スライド)

       パネルディスカッション

 

参加者数:    17 名

 

 


◎設立20周年記念~パネルディスカッションに参加して~

 

ウィメンズネット青森発足20周年という大きな節目の年に、

理事長として記念事業のパネルディスカッションを開催できたことを

有り難く思っています。

何よりうれしかったのは、前理事長の鹿内文子さんが参加してくださ

ったことです。

当会がここまで継続できたのは、多くの方々の強い思いと熱心な取組

みがあったからです。あらためて、これまで活動に参加してくださった

すべての方々に感謝したいと思います。

パネルディスカッションの内容も、パネリストの方々の実践に基づく

具体的でわかりやすい発言のお陰で、DV の現状とこれからの支援の課

題が浮き彫りになったと思います。

そして、当会のような民間の支援団体が、被害者に寄り添い、事情に

応じてこれまで以上に柔軟に幅広く対応していかなければならない状

況であると痛感しました。

 

私自身、どこまで続けられるかわかりませんが、とにかくできるところ

まで頑張っていきたいと思っています。(佐藤恵子)

 

20周年おめでとうございます。

一から立ち上げ、ここまで活動を繋いでこられた方々に心より敬意を表します。

記念事業を企画するに当たり、これからの活動の励みになるものをと考えました

が、改めて当会の必要性を確認できたと思います。

パネルディスカッションにおいて、各地にDV 相談支援センターが設置されるな

ど相談窓口が増え、相談件数は増加している、特に精神的DV が増えている。

一方、被害があっても相談しないケースは半数以上あり、

その理由は「相談する程の事ではないと思った」との報告がありました。

 

DV 防止法、最近では困難を抱えた女性支援法制定など法的支援は進んでいるよ

うに見えますが、社会のジェンダーの考え方、男女の役割、家庭観は脈々と続いて

おり、それがDV を産みだしていきます。

私は6 年前に当会の事務局に関わるようになり、分かったつもりでいたのです

が、実際に被害に遭われた方に接し、DVがいかに心を深く傷つけるものか、そし

てそこから立ち直ることがいかに難しいかをひしひしと感じています。

ウィメンズネット青森はまだまだ頑張らなきゃです。(風晴)

 

 

 

 

20周年おめでとうございます。

被害者の方の涙、希望を持ちゆるぎない気持ちで急いでいく人、泣き泣き地

元を離れて知らない町に避難、逃げる人(本当は逃げるを使いたくないけど そ

の場から逃げるのは力を持っている人にしかできないと思っています)精神状

態を保てなくなってしまった人に伴走し非力‥微力を思い知らされながらの

20年間だったと思います。本当にお疲れ様でした。

20年前、青森ではDV ということをはっきり理解していた人はかなり少な

かったと思います。会員の方は事務所と世間とのギャップに戸惑っていて、事

務所以外では、新種の夫婦喧嘩だねということに、話を合わせていたという話

をしていたこともありました。

理事長を初めとする会員の講座、DV 予防講座、ロビー活動など コツコツ

と活動されて、喧嘩とDV の違いなどを訴えてきたことで こんな大きな場所

で、青森市DV センターや加害者更生プログラムを実施している団体などを交

えて20周年記念を開催されたことに感動してしまいました。

これからも皆様健康にお気をつけながら頑張ってください。

こころより応援しております。(蒔苗)

 

 

以前のテレビドラマを見てみると、女性がDV を受けているシーンがたくさ

ん放映されていることがあり、実際に女性がDV を受けていたことを物語って

いたと思います。

当時、蹴られたり殴られたりしたのを見るのもいやでした。その頃のDV と

いうのは身体的DV でしたが、今は見た目にはDV とわかりにくく、言葉であ

ったり、態度であったりする精神的DV が増えています。

そこで、今回のパネルディスカッションではDV の現状をふまえつつ、DV

支援に携わるパネリストとともに、今後の支援について考えることができたの

は、有意義だったと思います。

被害者の方が、生きづらさを感じたり、ぼんやりしていることが多い中での

生活だったりといった状況で「これでいいのか」(気づき)「相談してみようか」

そして、たとえ、時間がかかってもどこかに「つながる」と進んでいけたらと

常日頃感じています。生きづらさの中でも、ほっとするひとときを過ごせたら

いいなと思っています。(珍田)

 

私が、ウィメンズネット青森に関わってから17 年経ちました。

17 年前、その時の故三上理事長、その後を引き継がれた前鹿内理事長にお世

話になった自分が、20 周年記念でパネリストとしてお話しできたことに自分で

も感慨深いものがありました。

パネルディスカッションでは、DVの現状として、内閣府のデータを伝え、

DV相談をしていて感じたことを率直に話させていただきました。

加害者側も学習をしてきているせいか殴る蹴るなどの身体的な暴力は減ってきて、

被害者もDV と分からないまま言葉の暴力や、巧妙な手口での支配など精神的なDV

で苦しんでいることが本当に多いと感じています。

ただ、身体的な暴力も相変わらずあり、首を絞めるという行為もよく聞き、

恐ろしい気持ちになります。

また、他のパネリストのお話で、青森市のDV センターの対応にとても心強

い思いを抱き、いろいろ疑問に思っていた加害者更生プログラムについても知

ることができ、今後の支援に向けて、大変勉強になりました。

今回の20周年記念事業を開催したことでますますウィメンズネット青森の

存在の意義を再確認できました。

多くの人が自分らしく生きられる社会を目指して頑張りましょう!(森)

 


 

1、特定非営利活動法人 ウィメンズネット青森の概要

 

設立:2002年設立、同年法人格取得

目的:女性に対する暴力のない社会づくりを目指し必要な取り組みを行う

代表者:佐藤恵子(2014年~)

 

会員数:64人(正会員31人、賛助会員33人) 2023年1月現在

 


2、女性に対する暴力根絶にための取り組み

①DV被害女性に対する相談・支援活動

②ほっとタイムの開催

③若年者に対するDV防止活動

④シェルター運営(休止中)

⑤その他:支援者養成、広報活動など

 


3、あゆみ

①シェルターシンポジュームin石川分科会担当

②2006年「人権擁護功労賞」「青森市長賞」受賞

③2008年「私たちのサポートブック」「記念誌 明日へ向かって」作成・発行


4、2012年  10周年記念交流会開催

 

5、2013年  みちのくふるさと貢献基金 受賞

 

6、2015年  近藤恵子さんのDV講演会(講演会、懇親会)実施

 

7、2018年  「新・私たちのサポートブック」発行

  ・被害者についての理解

  ・子供対する影響

  ・加害者について

   など、付け加え、よりよい支援をするために役立つ情報を掲載

 

8、2020年  青森県男女共同参画推進表彰 受賞